映画「ギフテッド」が公開され、日本でもブームになったギフテッドという言葉。
当初は、能力の高い人が潰されやすいため、それを活かそうという動きだったのですが、いつの間にか一般論が変わってきたこともあり『ギフテッドうざい』と感じる人の方が多くなってしまったように思います。
この記事では、高IQ団体に入会し、ギフテッドブームを見てきた個人として、ギフテッドのイメージが悪くなってしまった理由を紹介し、考察します。
日本でのギフテッド論の大まかな流れ
途中からギフテッドという言葉を知った方向けに流れを解説します。
- (前段階として)能力が高いタイプの発達障害ブームがあった
- 映画「ギフテッド」が公開
- ギフテッドブームが起こった当時はポジティブなイメージがあった
- メディアでギフテッドが取り上げられるようになった
- 能力が”高そうに見える人”が取り上げられてしまう
- SNS等で親バカが増える
- 当初のギフテッドの意味が変わってきてしまった
- ギフテッドのイメージがネガティブになってしまった
「ギフテッドうざい」が起こる理由:前編
ギフテッドがうざいと感じる人が多くなってしまった理由は、嫉妬というようなギフテッドが被害者のものもありますが、本人の自慢やマウント、親バカなどの理由も考えられます。
嫉妬でうざいと言われてるだけの場合もあり得るが・・・
- キチガイとの見分けが付きにくい
- マウントを取る人がギフテッドを名乗るのでイメージが悪くなった
- SNSに親バカも増え、ますますイメージが悪くなった
当初はこんな意味だったギフテッド
ギフテッドブームが起こり始めた2018年頃は、ギフテッドが能力を活かしたり、潰されたりしないようにするといった目的があり、どちらかというとポジティブに考えていた人が多かった印象でした。
何らかの分野で突出した能力がある人
当初のギフテッドは、「特定の分野で突出した能力がある」という意味に近かったです。
これはアメリカや日本のギフテッド教会もそのように定義をしていました。
嫉妬されやすく潰されやすい
また、映画の影響もあり、ギフテッドの能力の高さが嫉妬されやすく、潰されやすいというイメージも広まりました。
高IQ団体MENSAが有名に
2018年〜2019年頃、メディアで高IQ団体「JAPAN MENSA」が紹介されることが多くなり、浮きこぼれが話題になり始めました。
高IQ=ギフテッドではないのですが、この頃は高IQ=ギフテッドの流れが強かったように思います。
メディアに出てくる“ギフテッド像”の多くは、能力が高く、学校の勉強がつまらないと感じ、学校に馴染めない人、というイメージでした。
ただ、これについてはギフテッドではなく「高機能ASD」の特徴では?と話している人も多いようです。
このあたりから2020年にかけてが一番、高IQ=ギフテッドの流れがあったように思います。
ギフテッド=高機能ASDになってしまった
メディアに出てくる浮きこぼれの子供やSNSの影響から、ギフテッド=高機能ASDの流れが強くなっていきました。
しかしギフテッドというと「クラスの子や教師より頭が良すぎて、彼ら凡人と一緒に生活するのが苦痛」みたいな文脈で語られがちですが、それってどちらかというと「知能の高いASD」なんじゃないでしょうかね。 pic.twitter.com/ubNGDMFIfe
— ゆきと (@6yhsdsiswmcd) January 6, 2024
高機能ASDは子供の頃は評価されにくいかも
高機能ASDは、普通の公立小中学校では浮いてしまい、不登校になりやすいのではないでしょうか。
結局、少数派になってしまう人が浮いてしまうため、潰されやすいという背景があるかと思います。
現状はコピー能力が高い人が評価されやすい
勉強でも音楽でもスポーツでもそうだと思いますが、能力が高い人を真似られるかどうかで「能力が高そうに見えるか」が決まってしまうかと思います。
例えば学力は、既に誰かが作った問題と回答をアウトプットする能力に長けているということになりますが、その能力が高いからといって「作る側」として向いてるということの証明にはなりません。
厄介なのが、本物のギフテッドと呼べる人も、コピー能力は高い傾向にあることだと思います。
ギフテッドはコピー能力が高い傾向にある、だからと言ってコピー能力が高い人がギフテッドとは限らないという感じでしょうか。
コピー能力が高い順に評価してしまうと、とんでもない馬鹿が混ざってしまい、違法行為や犯罪行為がやめられないような人が権力を得てしまいます。
知識を披露するのは誰でもできる
自分で考える必要がある「創造力」が高い人よりも、他人の真似をする方が圧倒的に簡単です。
例えば、偉人の名言と同じレベルのことを”本当に”自分で1つ考えるのと、
偉人の名言を10個、自分で考えたかのように披露するのでは、圧倒的に後者の方が楽ですし、誰でもできます。
高機能ASDは大人になったら過大評価されやすい傾向
おそらく、とくに“大人の”高機能ASDは元々評価されやすく、むしろ過大評価されていたように思います。
それに対抗するのがギフテッドという概念だったのでしょう。
結局、高機能ASDばかりが評価される流れになってしまいました。
うざいと言われる高機能ASDは尊大型かつ積極奇異型か
尊大型・積極奇異型のASD傾向のある人は、とにかくうざいです。
どうやったらそんなに気持ち悪くなれるのか分からないくらいに気持ち悪いです。
自己愛性人格障害者の取り巻きになりやすく、フライングモンキーとも言われる人たちです。
常に他人の詮索、噂話、悪口。
有名人の誹謗中傷を繰り返しているのもこういう人たちです。
「男性」「年収が高い」「主任・係長クラス以上」といった属性であると、炎上に参加する(書き込む)傾向にあるという結果になったのだ。事例だけでなく、データ分析結果からも、旧来言われていたような「極端な人」の属性が、的外れだったことが示されたといえる。
こういう人の中にはコピー能力が高く、過大評価されている人がいます。
その人たちがギフテッドになってしまったため、ギフテッド=うざいになってしまったというのも原因の1つとして考えられます。
尊大型・積極奇異型ASDに才能がある人が潰されやすい
これを書くと、尊大型・積極奇異型ASDに加害される人=才能がある人と誤読されがちですが、尊大型・積極奇異型ASDが加害するのは自分よりも下だと思った人間なので、イコール才能がある人とは限りません。
普通の人も被害を受けます。
その中に才能がある人、つまり本来のギフテッドが含まれている、ということです。
尊大型・積極奇異型・高機能ASDが絡んだ背景を考慮すると、「ギフテッドうざい」が起こる理由は、ギフテッドとは言えない人たちが誤って評価されてしまった結果と言えるでしょう。